《広東語》(初級18)[動詞] + 咗 : [動詞] をした
- 2017/1/10
- 広東語(Cantonese), 文法, 初級
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今回は「[動詞] + 咗」について学習していきたいと思います。
「[動詞] + 咗 」とは
文法 | ①[主語] + [動詞] + 咗(jo2)+ [目的語] ②[主語] + [動詞] + 咗(jo2)+ [目的語] + 喇(la3) |
---|---|
意味 | [動詞] をした |
この用法を使うことによって過去を表現することができます。また語尾に語気助詞の「喇(la3)」が付くことがよくあります。
まずは例文を見ていきたいと思います。例えば”映画を見た”という時にはこのように述べます。
※例文が横にはみ出てしまう場合はスクロールして頂くと残りの部分を見れます。
例1: |
[主語] | [動詞] | 咗 | [目的語] |
---|---|---|---|---|
我 ngo5 |
睇 tai2 |
咗 jo2 |
戲 hei3 |
この例文の意味は”映画を見にた”となります。”見る”という意味の動詞の「睇」の後ろに「咗」をつけることで”見た”となります。また語尾に以下のように動作を既に行った対しては”~だよ”というニュアンスの語気助詞「喇(la3)」がと一緒に用いられます。
例2: |
[主語] | [動詞] | 咗 | [目的語] | 喇 |
---|---|---|---|---|---|
我 ngo5 |
睇 tai2 |
咗 jo2 |
戲 hei3 |
喇 la3 |
この「喇」の意味は”~だよ”、”~したよ”の”よ”、”~になったよ”の”よ”のように相手に伝える感じのニュアンスが含まれています。「喇」がないと”~した”、”~になった”といった事実を述べているだけのあまり感情の感じられない文章になります。会話のときは「喇」も一緒に使うとよいでしょう。そのため、相手に”~したの?”という質問にし対しての返事のときに必ずと言っていいほど「~咗~喇」という形式になります。
また、過去の話なので動作をいつしたのかを述べることが多くなります。以前「(初級11) 今日・昨日などの時の表現」で学習したように、時を述べる場合は
文法 |
[主語] + [時] + [動詞] + [目的語] [時] + [主語] + [動詞] + [目的語] |
---|
の文法が基本となります。”昨日映画を見た”と述べる場合は、昨日という意味の「噚日(cham4 yat6)」を加えて以下のように表現します。
例3: |
[主語] | [時間] | [動詞] | 咗 | [目的語] | 喇 |
---|---|---|---|---|---|---|
我 ngo5 |
噚日 cham4 yat6 |
睇 tai2 |
咗 jo2 |
戲 hei3 |
喇 la3 |
※この例文では「噚日」は主語の前に述べても構いません。
いかがでしょうか、あまり難しくはないですよね。「咗」をつけることは大切で、例えば「咗」を付加しないで「我噚日睇戲」といった場合は広東語ネイティブの人は違和感を感じてしまいます。
日本語のように過去を表す時に”食べる→食べた”、”遊ぶ→遊んだ”というように動詞ごとに異なる変化はなく、単純に「咗」を付加するだけです。それでは他の例文を見ていきましょう。
例文で練習しよう!
ここでは「去咗買」と、「去」と「買」という二つの動詞があり、「咗」は「去」と一緒に用いられています。通常一つの行動を表す文に対して複数の動詞が存在する場合は一番先頭の動詞に対して「咗」を付加します。
「去咗 + [動詞]」という形で”~しに行った”という表現はよく用いられますので是非覚えてもらえたらと思います。
時間を表す副詞について
②の例文で”すでに”という意味の「已經(yi5 ging1)」を使いました。次の記事「(初級19)時間を表す副詞」にて詳しく紹介する予定ですが、このように時間を表す副詞が広東語にもたくさんあります。
補足
広東語ネイティブの人は漢字は「咗」ではなく同じ発音の「左」と書く人も多くいます。
また、「[動詞] + 咗」には単純な過去だけではなく、他にも使い方やちょっとした制約などがあります。これはもう少し後に説明したいと考えています。
今回もお読み頂きありがとうございました。
※2017年01月12日:例⑥の音声を修正しました。
※2017年01月10日:例②の音声を修正しました。
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2018年 6月 04日
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