《広東語》 「又」と「再」って何が違うの?
- 2017/7/7
- 広東語(Cantonese), 語彙
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こんにちは。今回は「又」と「再」の違いについて解説していきたいと思います。その前に”「又」と「再」ってなに?”という方は
・(初級48) 再 + [動詞] : 改めて[動詞]する
・(初級72) 又~ : また~
を見て頂くとよいと思います。
目次
「又」と「再」それぞれの意味
単語 | ①又(yau6)… ②再(joi3)… |
---|---|
意味 | ①また~。 ②また~。改めて~。 |
この2つの単語は意味が似ておりややこしく、ほぼ同じ意味として使える場合も多く、どちらを使うのが適切なのか迷ってしまうと思います。間違えた場合は広東語ネイティブの人には変に感じますが、一応ある程度は相手の理解力でカバーしてもらえますが、出来れば使いこなせるようになったほうがよいでしょう。
これら2つは違いを理解して使うよりも例文をそのまま覚えて、それを流用して実際の会話で使っていく方がよいと思います。実際に「又」と「再」は以下のような場合に使われます。
又 | 同じ動作をまた・もう一度する場合に使われます。また現在・過去・未来問わず使うことが可能です。 |
---|---|
再 | 仮定の話、希望の話、未来の話などまだ実際に発生していない場合に使われます。同じ動作をまた・もう一度するという意味と捉えることもできますが、”改めて~”という意味に近く、必ずしも同じ動作を繰り返しするわけではないことに注意してください。 |
この2つは「又」を使っても「再」を使っても問題がない場合があり、再度同じことをする場合かつ未来の話である場合にそうなることが多くあります。
例文で「又」と「再」の違い
まずは以下の例文を見てみてください。
例-2:
これら2つの例文は「又」と「再」を使った例文になります。後半部分は「又」と「再」の性質上全く同じではありませんが、前半部分は「又」と「再」以外は同じ文章になります。
まず例1-1(再)の文章ですが、これは仮定・未来について話している内容になります。また、2つの状態を考えることができます。
1.今回初めて給料日に会社から給料が出ませんでした。改めてちゃんと給料がでないようであれば仕事をやめます。
2.過去にも給料が出ないことがありました。今回も給料出ませんでした。また給料がでないのであれば仕事をやめます。
次に例1-2(「又」のほう)ですが、この例文は再度同じことが起きたといっています。だから辞めたいといっています。また「又」は「要」や「想」の助動詞や、仮定の「如果」と一緒に使う場合は、未来や希望、仮定の話になるのですが、それ以外の場合は基本的に過去になります。
以降「又」と「再」を使って似たような例文を紹介し、それぞれの違いを説明していきたいと思います。
例文で見ていこう
この例①-1は「再」を使っているため未来の話をしていることになります。対して例②-2は「又」を使っているため特に助動詞を使っていたり仮定の話でもないのでそのまま過去を表していることになります。この2つの大きな違いはその動作をこれからするのか(再)、それとも既に動作したのか(又)になります。
こちらも「再」のほうは未来(仮定)の話になっていおり、この例文中の「再」は”間違ったことある”、もしくは”間違ったことはないが気をつけてねなど注意を促している”ことが想定できます。
対して「又」のほうは助動詞を使っていたり仮定の話のでもないため、過去の話と判断できます。過去に間違えたことがあり、今回ももう一度間違えたという意味の文章になっています。
この例③-1は「再」をつかっているので未来(仮定)話になります。過去に洗わなかったことがある場合や、もしくは注意を促したことがあるので、”(未来において)また~”ということ「再」を使っています。「又」の例③-2は”また”と同じことをしたという既に過去の話について述べています。
「再」は「就」と組み合わさりやすい性質をもっています。「再」を使って述べた未来・仮定の物事を話し、その後の結果を述べる場合、未来・仮定の話と結果2つの物事の間の感覚が短い、すぐ結果がでるので「就」と組み合わさりやすいのです。
「又」と「再」の両方使える場合がある
未来の話においては「又」と「再」どちらも使用可能な場合があります。例えば”1回目の面接失敗しました。次また他の面接にいきます。”という時は以下の例文のようにどちらを使用しても構いません。
例2-2:
この例2-1と例2-2の2つの文章は述べていることは一見同じに感じるかもしれませんが、若干違いがあります。例2-1(再)のほうは単純に”明日また面接に行かなきゃ”と事実を述べているだけです。対して例2-2(又)のほうは、前向きな気持ちで言っていない印象を受けます。「又要~」の部分は日本語だと”また~しなきゃ”と自ら進んで動作するニュアンスではありません。なのでこの例文は過去に別の面接で失敗して、別の面接にいかなきゃいけないという感じがします。
また、「又」と「再」の位置が違うことに注意してください。助動詞(要や想)などと一緒に使う場合は、「又」はその前に、「再」はその後に使うという点が異なります。
「又」を未来や仮定で使う場合
先の述べたように「又」は基本的に過去のことを表すのですが、具体的に未来の時間(「聽日」)や助動詞の「要」や「想」、仮定の「如果」などある場合は未来・仮定を表すことができます。それでは例文を見てみましょう。
この例3-1は「如果」を使って仮定の話をしています。ここに「又」が入っているので、過去に一度以上「打錯文件(ドキュメントを打ち間違える・作り間違える)」たことがあります。それに対して”もう一度同じミスをしたら~”という文章になっています。もう1つ例文を紹介したいと思います。
こちらは助動詞「想」を使った場合となります。こちらの文章も「又」があるので既に転職をしたことがあります。「又想」の部分はなので”また~したい”と願望を述べているだけで、まだ実際に次の転職はしていません。
補足:「又」は「都」と同じ意味になる場合がある。
少し話がそれてしまいますが、以下のように「又」は「都」と同じに意味になることがあります。基本的に「又」と「都」は意味がぶつかってしまうので一つの文章にこれらが同時に現れることはありません。使う場合はどちらか片方だけとなります。
例4-2:
このように”今日また食べにいった”と”今日も食べにいった”は文章的に同じ意味なのでどちらでもよくなってしまう現象が起きます。
今回もお読み頂きありがとうございました。
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