《広東語》(初級31) [形容詞] + 啲 : 形容詞を使った比較
- 2017/2/14
- 広東語(Cantonese), 文法, 初級
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今回は「[形容詞] + 啲」を使った比較方法ついて学習していきたいと思います。
前回「(初級30)[形容詞] + 啲 : もっと~」にて学習した「啲」は”~より”、”もっと~”という意味が入っているため何らかとの比較を行っています。前回学習した例文中も一応比較はしていましたが、何と比べてそうなのかということまでは述べていませんでした。
そこで今回は簡単な二つの事柄を比較する場合について学習していきたいと思います。
比較の方法
広東語での比較の方法はたくさんあるのですが、覚えやすいものとしてこの「同(tung4)」と「啲(di1)」を使った方法が一番簡単で覚えやすいですのでこれを勉強していきましょう。
文法 | A + 同(tung4) + B, A + [形容詞] + 啲(di1) |
---|---|
意味 | AとBは、Aのほうがより [形容詞] だ。 |
前回学習した「啲」と「(初級27) ~同… : ~と…」にて学習した「同」を組み合わせて使うのが特徴です。そんなに難しくないのでまずは例文を見ていきたいと思います。
この例文では「呢部收音機(このラジオ)」と「嗰部(あれ)」を比較しています。ちなみに両方とも”ラジオ”なので後に述べるほうは本来「嗰部收音機」なのですが「嗰部」と省略して述べています。
そして、その後に前回学習した「[形容詞] + 啲」の形式を使って「呢部貴啲(こっちのほうが高い)」と述べて比較しています。このように2つのものを比べるときに使うことができます。
もう1つ似た例文を紹介したいと思います。
この例文でも2つの事柄を比較していて、”MTR”と”バス”についてを比較をしています。そして今度は前回に学習した「[動詞] + [形容詞] + 啲」のほうの形式を使って「坐地鐵快啲(MTRに乗ったほうが早い)」と述べています。このように「[動詞] + [形容詞] + 啲」もしくは「[形容詞] + 啲」の文の前に、「A + 同 + B」と2つの事柄を述べると、具体的に何と何を比較しているかを表現することできます。
では練習用の例文も作成しましたので聞いて慣れていってください。
例文で練習しよう!
この例文の「郵局嘅箱同fedex嘅」のように、「fedex嘅箱」とではなく「箱」を省略して「fedex嘅」と言っています。このように同じ物を指す場合は二つ目の名詞は省略するのが一般的です。
質問:
回答:
この例文ように”どちらのほうがより[形容詞]?”という時にもこの用法を使うことができます。
「梗係」は「緊係」と書く人も多く、「緊」の発音は通常「(gan2)」ですが、この時のみ「gang2」ですので注意してください。
質問:
回答:
携帯電話・スマートフォンは「手提電話(sau2 tai4 din6 wa2)」や「手機(sau2 gei1)」ということもあるのですが、通常の家庭用電話と区別せず「電話」ということが多いです。会話の流れで「電話」=携帯電話・スマートフォンと判断できます。
中国以外の企業は英語名で呼ばれる場合がほとんどです。例えばサムスンとソニーも漢字表記として「三星(saam1 sing1)」「索尼(sok3 nei4)」がありますが漢字読みは使われず、英語読みで使われます。ちなみに、香港で法人登録する場合は英語名は必須で中国語名(漢字表記)はオプションです。
補足
例2で紹介した以下の例文を使って補足をしたいと思います。
この例文の日本語訳をみなさんに渡して、”広東語で述べてください”というお題を出した場合、上記文と全く同じ文章にならず少し違った形で答える人もたくさんいると思います。例えば以下のような文章が考えられます。
これら4つの中の文章どれも意味はちゃんと通じます。ただ、「例2」もしくは「例2-2」が綺麗な広東語となります。逆に「例2-3」と「例2-4」は意味自体は確かに通じるのですがあまりよくありません。これは「坐(cho5)」という同じ動詞が1つだけ使われているか、複数使われているかの違いです。
1つの文章では同じ動詞はなるべく少なくしたほうがわかりやすくなります。複数同じ動詞が1つの文章に存在すると広東語ネイティブの人は長ったらしく逆にわかりにくいと感じてしまいます。
今回もお読み頂きありがとうございました。
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