《広東語》(初級85) 「[量詞] + [名詞」の場合の意味の解釈について
- 2017/8/31
- 広東語(Cantonese), 文法, 初級
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今回は「[量詞] + [名詞]」の場合について補足の学習をしていきたいと思います。
「[量詞] + [名詞]」の場合の解釈について
「[量詞] + [名詞]」を使った文章は、会話の流れによって2通りの意味で解釈できる場合があるということを学習していきたいと思います。まずは以下の例文を見てみてください。
この例文は特に前後に文章がない場合実は以下の2通りの意味で解釈することができます。
①:1つリンゴをもっている。
②:そのリンゴをもっている。
①のほうの意味ですが本来「我有一個蘋果呀。」という文章から「一」が省略されています。数量を述べるときは「一」の場合はよく省略されることがあります。
②は特定する場合に使う「[量詞] + [名詞]」の場合の使い方で、”そのリンゴ”という意味の「個蘋果」です。別に何かが省略されているわけではなく名詞を特定するときの述べ方になります。
この①のパターンか、②のパターンかはその部分の文だけでは判断できないことがあり、通常前後の文からどちらの意味かを判断する必要があります。
ではまず①のパターンの場合の例文を見ていきたいと思います。
明仔:
明仔:
職員:
この例文はシチュエーションとしては明くん(明仔)がコーラを買おうとしているところになります。シチュエーションがわからない場合、この例文の最初の文の「唔該,俾杯可樂我呀。」の「杯可樂」は「一」が省略されているのか、それとも特定を意味するものなのか判断できません。
ただ、次の文章で「都想要兩杯可樂呀」と”やっぱり2杯コーラください”と言っているので初めの文章の「杯可樂」は「一杯可樂」を省略した形なんだと判断できます。
「一」が省略されている際、短い文章の場合は場合は「一」が省略されているのか特定をしているか判断がつかないことがあります。
次に以下のような例文は特定の物を表す”その”という意味で使われています。
この例文は前後の文章がなくても「本書」の部分は「一本書」ではなく物を特定する意味としてしか解釈できません。理由は「一本書」であると仮定して考えると”一冊の本はわたしのだよ”と意味が通じなくなってしまうためです。
それでは以降の練習用の例文で慣れていきましょう。
例文で練習しよう!
質問:
回答:
この例文の回答の「對鞋」は特定の意味で使われています。質問文で「呢對鞋」と”この”と特定して質問しているので、回答の「對鞋」も特定を表すことになります。
A:
B:
この例文の質問・回答の「個新人」は特定の意味で使われています。質問文も回答文も「一」が省略されていると仮定して意味を捉えるとと意味が変になるので、特定の意味で使っています。また、「學嘢好快」の部分は「(初級81) 「[動詞] + [形容詞]」という表現について」で習った「[動詞] + [形容詞]のパターンとなります。
A:
B:
この例文の質問・回答の「個電視」は特定の意味で使われています。こちらも1つ前の例文と同様に質問・回答の文章を「一」を省略した形として解釈すると意味が通じなくなってしまうためです。
A:
B:
時計が綺麗(形やキラキラしているデザインなど)という表現は日本語だとあまり使いませんが、広東語だと女性がつけている腕時計に対して用いることがあります。また「手錶」は”腕時計”ですが、「錶」と呼ばれることもよくあります。
補足ですが、”懐中時計”は広東語で「鉈錶(to4 boi2)」といいます。こちらも省略して「錶」ということもあります。今時懐中時計なんて使う人は稀なので「錶」は通常”腕時計”という意味で用います。
A:
B:
この例文はBさんが「兩個」と2つとリクエストしているので、Aさんの文の「個飯盒」は「一」が省略されているのだろうと考えることができます。
この例文の「張演唱會飛」はこの文章だけみると「一」が省略されたとも、特定の意味としてもとらえることができます。特定の意味の場合は”そのコンサートのチケット”となります。
※飛(fei1):[名詞] チケット。
A:
B:
この例文の「樽水」も「一」が省略されたとも、特定の意味としてもとらえることができます。
今回もお読み頂きありがとうございました。
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