《広東語》 「先」 と「之後」の違い
- 2017/9/10
- 広東語(Cantonese), 語彙
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こんにちは!今回は「先」と「之後」の違いについて学習していきたいと思います。
「先」と「之後」」それぞれの意味
単語 | ①~先(sin1)… ②~之後(ji1 hau6)… |
---|---|
意味 | ①先に~して ②~後に… |
この2つは特に意識しないで使っているかもしれませんが、どちらも動作の順番を表すことに使い、そして意味が似ています。特に違いがなくどちらを使っていいように思うかもしれませんが少しだけ使いどころが違うため、今回その部分について学習をしていきたいと思います。
相互に置き換え可能な場合
例1-2(之後):
上記の例文のように「先」と「之後」の前後の文それぞれが、文として完全に独立している場合はどちらを使用しても問題なく相手に伝えることができます。この例文だと前半部分の「等佢考完試」と「一齊去玩啦」は文として独立いるのでどちらでも使うことができます。
「之後」が使えない場合がある
実は「之後」のほうは少し使い方に特徴があります。「之後」を使うとそこで一旦文章が途切れてしまいます。例えば以下の例文は「先」のみ使え、「之後」を使うことができません。
この例文の「先」を単純に「之後」に置き換えることはできません。理由は「要」にあり、この例文は「要」がその後の文章全体「去買完嘢先去煮飯」を修飾しているためとなります。仮に「之後」としてしまうと、「去買完嘢」の部分で一旦文章が終わってしまい、「去煮飯」に対して「要」を修飾させることができなくなってしまいます。
もちろん以下のように「要」がない文章の場合は「之後」を使って表すことができます。
この例2-1の「要」のように助動詞を使う場合は「先」を使うことで、助動詞の後に続く文章全体を助動詞で修飾することができるようになります。「之後」だとそれができないという違いがあります。
「要」の他にも助動詞として「想(seung2)」や「可以(ho2 yi5)」などがあげられます。これらを使って物事の順番を表現するときは「先」を使うことで表せます。これらを使った例文を以下にあげたいと思います。ポイントは助動詞が後の文章全体にかかっているという点です。
例4-1(可以):
「先」と「之後」は一緒に使うこともある
実は「先」と「之後」は一緒に使うこともあります。以下の例5-1にその例文を紹介したいと思います。
例5-2(先):
例5-3(之後):
例5-2は「先」のみを使った例文、例5-3は「之後」を使った例文になります。これら3つの例文は言いたいこと全部同じです。何が違うかというと言い方が違うだけです。日本語で例えると以下のような意味になります。
~之後+先:先に~した後
~先:先に~して
~之後:~した後
補足:「之後 + 再」という方法
先ほど例2-1の文章にて、物事の順番を話す時「要」などの助動詞がある場合は「之後」が使えないと述べました。理由は「之後」を使うとその時点で文章がいったん切れてしまう感じになってしまうからです。ただ、「之後」の後に「再」を述べ「之後 + 再」という形式にすると「先」と同じように物事の順番を話す時「要」などの助動詞があっても大丈夫なようになります。例えば例2-1の「我要去買完嘢先去煮飯呀。」や例3-1の「明仔想食完飯先去沖涼呀。」と同じ意味の文章を「之後 + 再」で表することが可能となります。
今回もお読み頂きありがとうございました。
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