《広東語》 「屋企」と「屋」の意味
- 2016/8/8
- 広東語(Cantonese), 語彙
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今回は名詞である「屋企(uk1 kei2)」と「屋(uk1)」の意味について紹介したいと思います。
広東語を勉強したことがある方たちは既に早い段階でこの2つの単語を勉強されたと思います。
「屋企」と「屋」は意味が違う
「屋企」と「屋」はどちらも”家”という意味です。なので”「屋」は「屋企」を省略した表現で、特に違いはないよね”と思っている方は多いのではないでしょうか。この2つの単語はとても似ているのですが実は以下のように意味が微妙に異なるのです。
屋企 |
・(対象者・その人の)家という意味。 ・ホームタウンという意味。 ・一軒家という意味。 |
---|---|
屋 |
・家という意味。 ・マンションの一室という意味。(マンションのビル全体のことではない。) |
というように「屋企」は英語でいうhomeという意味に近いのですが、「屋」は単なる家を表しており、「屋企」のもつ対象者の家という感じのニュアンスはありません。
「屋企」と「屋」の例文
「屋企」と「屋」の意味の違いだけを説明してもわかりにくい部分もあると思いますので例文を使って説明したいと思います。
例①の場合は帰るという場所がその人の住む家なので「屋企」を使います。「屋」は使いません。
例②の場合は「搬」の後に「屋企」は使いません。「屋企」とした場合、”家そのもの全体を移動する”という意味になってしまいます。一軒家の場合は、その一軒家を他の場所に移動するというニュアンスになります。引っ越しは家そのものではなく、家の中のものを移動しますので、ここでは「屋企」は使えないということになります。
ただ「屋企」を主語とすることで「我屋企日聽日要搬」とすることはできます。日本語にすると”明日、私の住んでいる家は引っ越す必要がある”となります。
では次の2つの例文を見てみてください。
例③-2:
こちらの場合は「屋」も「屋企」もどちらも使用することができます。理由は”ただの家”としても”あなたのホームという意味の家”で使っても意味が通るためです。意次にもう1つ例文を見てください。
例④-2:
この場合もどちらも使えます。理由は③と同じです。
これらのように、「屋企」と「屋」は文章によっては区別して使う必要がある場合と、同じ意味になるのでどちらを使用してもよいパターンがあります。
補足:「屋企」の使い方
先ほど「屋企」にはホームタウンという意味があるということを書きました。その意味の例文を一つ紹介したいと思います。
この時単なる家ではなく出身地や、自分が育った街という意味のホームタウンという形で使えます。もちろん「屋」はただ単に家を表す意味なのでここでは使えません。
「屋企」と「屋」の意味の違いはおわかりいただけたでしょうか。実は何気なく使っているこの2つの単語違いがあるのです。
今回もお読み頂きありがとうございました。
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