《広東語》(初級23) 要 + [動詞] : [動詞]する必要がある
- 2017/1/23
- 広東語(Cantonese), 文法, 初級
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今回は「要(yiu3)」を使った表現について学習していきたいと思います。
「要 + [動詞]」とは
文法 | [主語] + 要 + [動詞] |
---|---|
意味 | [主語]は[動詞]する。したい。 [主語]は[動詞]する必要がある。 [主語]は[動詞]しなければならない。 |
上記表を見ると”意味がいっぱいあるなあ”と思いませんか?
「要(yiu3)」はそのまま日本語にするといくつかの意味に分かれてしまいます。おそらく”どうやって判断するの?”と疑問に思われるでしょう。。
「要(yiu3)」とは漢字から意味は推測できる通り”必要”、”要する”という意味が根底にあります。しかし”必要”と一言で言っても
・自分の意志でやると決めたからする。
・それが欲しいもの・したい事であるから。
・相手との約束や義務感から必要。
・相手に命令されたから必要。
など背景があり、日本語だとそれぞれ表現が異なるのですが、広東語はこれらは「要(yiu3)」で表してしまいます。これは場所や状況、会話の中から判断していきます。なので短い文章であればあるほど、広東語学習者にとってはわかりづらいという一面があります。
例文を1つ挙げてみたいと思います。
例1: (肯定) |
主語 | 要 | 動詞 | 目的語 |
---|---|---|---|---|
我 ngo5 |
要 yiu3 |
買 maai5 |
呢個 ni1 go3 |
この例文の意味は、「我(わたし)」がどういう背景で「呢個(意味:これ)」を「買(意味:買う)」を買うのかよくわかりません。
単純に自分が欲しいので買うのであれば
・わたしはこれを買う。
・わたしはこれを買いたい。
友達や家族が欲しがっていたのであれば
・わたしはこれを買う必要がある。
親にお使いを頼まれたのであれば
・わたしはこれを買わなければならない。
等の解釈ができます。前後に述べられる理由や、シチュエーションなどでどの意味かを判断していきます。以降に他の例文を紹介していきたいと思います。
例文で練習しよう!
また、香港では詰め替えという概念はあまりないので、シャンプーを使い切った場合は、またボトルタイプを買う必要があります。
この例文の1つ目の「要(yiu3)」は特殊で”~をやらせる”という強制の意味もあります。「[主語] + 要 + [人] + [動詞]」で”[主語]は[人]に[動詞]をさせる”という意味になります。これについては難しい場合はまだ覚えなくてもいいと思います。
広東語の「班長」は日本語の学級委員に相当するものです。学校の授業で数人のグループを作って何かをするときのリーダー・班長は広東語では「組長(jou2 jeung2)」と言います。
ただ、日本に比べて学校でグループに分かれて何かするという事は少ないようです。また、学校のルールを守らない人に注意することをする人を「風紀(fung1 gei2)」と言います。これは日本語の”風紀委員”の”風紀”と同じです。風紀委員は先生が模範的な学生を指名したり、立候補で決めるそうです。
否定の「唔要 + [動詞]」
「要」の否定である「唔要(m4 yiu3)」は、他の動詞と一緒に使うことで”[動詞]することが嫌だ”という、子供っぽい、嫌な感じの印象を与えてしまうので注意してください。以下の例文のような感じになります。
こんな感じで少し子供っぽい感じになってしまいます。通常”必要ない”という場合は「唔駛(m4 sai2)~」、「唔需要(m4 seui1 yiu3)~」が使われます。「唔需要」は少し丁寧な表現になるので、「唔駛」がよく使われます。「唔要」と「唔駛」を使った例文を以下にあげたいと思いますので意味の違いを覚えていきましょう。
例⑥-2:
少しややこしいのですが、「唔要(m4 yiu3)」を他の動詞と組み合わせて使わず、単体で使った時はそのような”やだ”という意味にはならず、”いらないよ”、”必要ないよ”という意味になります。以下の”回答”の例文がその例となります。
質問:
回答:
疑問文の「要唔要 + [動詞]」
次は「要」を使った疑問文です。これは「唔要」と違って、嫌な印象を与えることはありません。例えば
のように使います。回答は
回答(肯定):
回答(否定):
というように、通常の場合は動詞を省略して答える場合がほんとです。否定で答える場合は「唔駛」を使った表現を使ってもよく、こちらのほうが少しだけ丁寧な言い方になります。「要執呀(yiu3 jap1 a3)」や「唔駛執喇(m4 sai2 jap1 la3)」と答えても問題はありませんが、通常動詞は省略してしまいます。
質問:
回答(肯定):
回答(否定):
また「個英文名」は「一個英文名」の「一」が省略された言い方になります。
質問:
回答(肯定):
回答(否定):
補足
「要(yiu3)」は意味を少しパターン分けすることができ、また、否定の場合は別の「唔駛(m4 sai2)」を使ったほうがよい場合など、使う場面が多いにも関わらず少しわかりにくい部分があります。今後も例文などで「要」はたびたび出現してきますので、だんだんと慣れていってもらえればと思います。
「唔駛(m4 sai2)」については、次の記事「(初級24) 「駛」 を使った表現」にて学習していきたいと思います。
今回もお読み頂きありがとうございました。
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