《広東語》(初級89) 過去の否定の動作に対して「唔」を使う場合と「冇」を使う場合
- 2017/9/26
- 広東語(Cantonese), 文法, 初級
- 2 comments
こんにちは!今回は否定の方法について補足をしていきたいと思います。
「唔」を使った否定と「冇」を使った否定
これまでに否定を表す「唔」と過去の否定を表す「冇」を勉強してきました。実はこの2つは過去か過去じゃないか以外にも違いがあります。今回はこれについて学習していきたいと思います。それではまず例文を見てみてください。
例1-2:
こちらの例文はどちらも「噚日」があるので昨日の過去のことについて述べているものになります。この例文は「唔嚟」と「冇嚟」以外の部分は全て同じとなっています。2つの例文は大きな意味の違いがないような気がするかもしれませんが、以下のように動作主の意思に関する違いがあります。
例1-1(唔嚟):用事がある、行きたくない等何らかの意思がありこない。この文章の主語「公公」の意思で決定された動作。
例1-2(冇嚟):“来なかった”という事実だけを述べている。何か理由等があるのかは不明。
例1-1は「公公(意味:おじいさん)」が意思を持ってその動作をしなかったことを表しています。例1-2はその動作をしなかったことだけを述べていて「公公」の意思は不明です。
それではもう1つ例文を見ていきたいと思います。
例2-2:
この例文”はあげる”という意味の「俾」という動詞を使っていますが、こちらの例文もその動詞を「唔」で否定しているか、「冇」で否定しているかの部分のみ異なり後は全く同じです。この例文の場合それぞれ以下のような感情が読み取れます。
例1-1(唔俾):相手に対して嫌な感じをもった表現。”なんでくれないんだよ”という感情が読み取れる。
例1-2(冇俾):“くれなかった”という事実を単純に述べているだけである。
「唔」を使った否定は意思・意図をもってその動作をしない意味合いになります。そのため、この文章の場合は”くれない”という意思をもって動作をしたニュアンスがあり、つまりこの文章では「個職員」に対して悪い印象を持って話されています。もちろん文章によってこのように悪い意味でも使われますし、いい意味、どちらともいえない意味で使われるときもあります。このように「唔」を使った否定は話者の感情を表すこともできます。
簡単にまとめると以下の表のようになります。
唔 + [動詞] | 意思・意図をもってその動作をしない。場合によっては悪い印象などを表すこともある。 |
---|---|
冇 + [動詞] | 動作に対し、その動作をしない・しなかった事実のみを述べている。 |
例文で練習しよう!
この例文ですが、「唔」を使っても「冇」を使って否定してもあまり大きな違いはありません。「唔」を使ったほうが自分の意思で動作したことを表すので強調されている感じが伝わります。
例③-1のほうは相手を指摘や問い詰めている感じがします。”なぜあなたは~しなかったの?”というニュアンスです。例③-2のほうは事実に対して相手に単に”なんで?”と聞いているだけとなります。
この例文は違いがわかりやすいと思います。「唔開門」のほうは”開店しない”というレストランの意思や決まりを感じることができます。
今回もお読み頂きありがとうございました。
今回で一旦文法の初級講座は終わりとなります。今後も必要な文法や単語があれば都度更新していく予定ですが、今後は文法の初中級講座のほうを進めていく予定です。
関連記事(一部広告含む)
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
香港の友達と交流するために勉強中です
いつもありがとうございます!
Hayatoさん
コメントありがとうございます!