《広東語》 [形容詞]/[動詞] + 嚫 : ~になってしまう
- 2016/7/2
- 広東語(Cantonese), 文法, 中級
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「[形容詞]/[動詞] + 嚫 」とは
こんにちは、今回は「[形容詞]/[動詞] + 嚫」について説明したいと思います。文法自体はすごいシンプルです。
文法 | [形容詞]/[動詞] + 嚫(chan1) |
---|---|
意味 | [形容詞]になってしまう。 [動詞]してしまう。 |
「嚫(chan1)」の意味は「~になってしまう」となります。動詞と組み合わせて用いる場合はそのままの意味なのですが、少し形容詞の場合は元の意味より変わってしまうことがあり、わかりづらい場合があります。以下に簡単な例文を使って説明していきたいと思います。
撞嚫(jong6 chan1):ぶつかってしまう。
熱嚫(yit6 chan1):暑い・熱くて体調不良になってしまう。
凍嚫(dung3 chan1):寒い・冷たくて体調不良になってしまう。
「餓肚」は”お腹が空く”、「熱」は”熱い”、「凍」は”寒い、冷たい”という形容詞です。「撞」は”ぶつかる”という意味の動詞です。
上記の例文を見ると「熱嚫」、「凍嚫」だけ元の意味と少し変わってしまっていることがわかると思います。「熱嚫」というと”熱くなってしまう”という事から”それが原因で体に悪い影響が出る”という意味になり、軽い熱中症や、暑いことによる体調不良等を指します。「凍嚫」の方も”冷たくなってしまう”→”それが原因で体に悪い影響が出る”という意味になり、多くの場合”風邪をひいてしまう”という意味で使われます。
また、上記4つは全てよくないことを表していることにお気づきかもしれませんが、この「嚫」を使った用法はよいことには使わずよくないことに対して使います。
この文法は日本語で説明するのが難しいので例文を見て感覚を掴んで頂ければと思います。
例文で練習しよう!
補足
今回学習した「[形容詞]/[動詞] + 嚫」ですが、補足があり、なってしまう状態はあまりひどい状況をいっているのではありません。
「熱嚫」といったら熱中症で救急車で運ばれてしまうレベルではなく、病院にいく必要ない、行っても軽い処置で済むようなレベルです。「撞嚫」も走っている車とぶつかって大事故という意味ではなく、ちょっとぶつかる程度で、軽いアクシデントレベルを表します。
また、今回の例文を見て頂くとおわかりだと思いますが、よくないことに対して使うので”~はよくない”の意味の「唔好」、”注意する”という意味の「小心」とよく一緒に使用されます。もちろん必ずセットである必要はありません。
この文法はいろいろな表現ができるので、いつかまた今回紹介できなかった動詞、形容詞を使った第二弾を紹介していきたいと思います。
今回もお読みいただきありがとうございました!
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コメント
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すみませんが、「熱親」のところは広東語で少し変な感じですね。
「熱親」と「凍親」はペアのように、どちらも〜くて病気になっちゃうという意味になります。
舌を火傷してしまう場合は「laat3親」のがもっと自然です。
>Shikamiさん
記事内容についてのご指摘ありがとうございます。
「熱親」と「凍親」については説明がよくなかったため、”暑い・熱くて体調不良になってしまう。”、”寒い・冷たくて体調不良になってしまう。”という表現に修正しました。