《広東語》(初級62) 仲~ : まだ/さらに~
- 2017/5/25
- 広東語(Cantonese), 文法, 初級
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今回は「仲(jung6)」を使った表現について学習していきたいと思います。
「仲」とは
文法 | 仲(jung6) + [動詞/形容詞] ~ |
---|---|
意味 | まだ[動詞]をする。/まだ[形容詞]である。 さらに[動詞]をする。/さらに[形容詞]である。 |
「仲~」は日本語にすると”さらに”、”まだ”という意味になります。漢字は「仲」だけでなく同じ読みの「重(jung6)」が使われることもよくあります。
それではまずは簡単な例文を見てみましょう。
この例文の「仲玩緊」の部分は”まだ”という意味の場合での使い方です。まだ遊んでいると述べています。
次に”さらに~”という意味で使う場合の例文を見てみましょう。
※乾淨(gon1 jing6):[形容詞] (清潔という意味の)綺麗。
この例文は「仲乾淨」が今回の「仲」を使っている箇所で”さらに綺麗である”と言っています。前半の分で”前も綺麗だった”と述べているので、今はより綺麗になったことというように解釈できます。
これら例文のように日本語だと”まだ~”、”さらに~”のどちらかに捉えることができ、例文もそれに沿って2つ用意しました。しかし実際広東語ネイティブの人は「仲」を1つの同じ意味・感覚、”その状態からさらに…”というように捉えていますので、このような感覚で「仲」の意味を解釈するようにしてください。
なので例1の「佢仲玩緊」は”彼は遊んでいる状態からさらに遊ぶ”と捉えることができます。
「未(mei6)」/「有(yau5)」とよく一緒に使われる
文法 | ①仲未(jung6 mei6) + [動詞] ~ ②仲有(jung6 yau5) + [動詞] ~ |
---|---|
意味 | ①まだ[動詞]をしていない。 ②まだ~ある。 |
この「仲」は「未(mei6)」や「有(yau5)」とよく一緒にくっつきます。「未」を使った例文を紹介したいと思います。
この例文では「未」を使って、”(ある時間になれば開店するのだが)まだ開店していない”という意味で使っています。このように「仲未~」で”まだ~ではない”という表現をよく使います。
次に例文は「有」を使った例文を紹介します。
このように「仲有 + [名詞]」で”~はまだある”と目的の物がまだ無くなっていない様子を表しています。「仲有冇~?」とその目的のものがまだあるかないかを確認する質問にもよく使われます。この疑問文については以降の練習用の例文に記載します。
それでは今回の「仲」の使い方に慣れていきましょう。
例文で練習しよう!
質問:
回答:
「演唱會(意味:コンサート)」の動詞としては「睇」や「去睇」などが使われます。
質問:
回答:
香港では朝の時点で台風がくる、既に来ていて風強い場合(香港ではレベル8と言っています)は会社への出勤は見合わせます。ただ、台風が午前中に過ぎてしまう場合はその後出勤する必要があります。ただ、ちょうど1時頃に台風が過ぎるとなると、この時出勤しなければいけないのか出勤しなくてよいのかが微妙な状況になります。今回の例文はその状況を背景に作成しています。
※學去廁所(hok6 heui3 chi3 so2):[熟語] トイレに行く練習をする。
「遲到啦(chi4 dou3 la1)」は相手に”遅刻するよ!”という注意を促す意味になります。
質問:
回答:
「卡數(kaat1 sou3)」はクレジットカードで支払った金額からまだクレジットカード会社へ支払っていない金額のことを指します。
クレジットカードを使った際は、一時的にクレジットカード会社が店舗に支払いをしており、クレジットカードの持ち主にはそのあとクレジットカードに自分が使用した料金を払うという仕組みだということはご存知だと思います。日本だとほとんどの方が期日になると自動で銀行口座からクレジットカードで使用した金額が引き落とされると思います。
香港ではクレジットカードは銀行口座からの自動引き落とし設定ももちろんあるのですが、自動引き落としをしていない人もたくさんいます。自分が使ったかどうかを支払い前に確認したい、自動にすると気づかないうちにいっぱいお金を使ってしまうのが怖いという理由があるようです。なのでこの例文のような会話がされるときもあります。
補足:「仲未」と「未」について
「仲未 + [動詞]」と「未 + [動詞]」の違いについて補足したいと思います。この2つ非常に似ていますよね。日本語にしてしまうと”まだ~ない”と区別がつかないのですが、「仲未」のほうが時間間隔が長いニュアンスを含んでいます。例えば以下のように店がまだ開店していないときの”まだ開いていない”を「仲」使った場合と使っていない場合とでそれぞれ説明していきたいと思います。
こちらの例5-1はまだお店が開いてないだけということを述べています。つまり最終的には開くでしょうということが言えます。
こちらは単に”まだ開いてない”という意味でも用いることができますが、これは話者の感覚で長い時間経つのにまだ開いていない様子を表していることがあります。例えば本来既に開いているはずなのに開いてないなど、長い時間が経過しているのにも関わらずまだ開いていないというニュアンスが入っていることがあります。
今回もお読み頂きありがとうございました。
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