《広東語》 (初中級26)由/喺~到/至…:~から…まで
- 2018/12/23
- 広東語(Cantonese), 文法, 初中級
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こんにちは!今回は「由/喺~至/到…」について紹介したいと思います。
「由/喺~至/到…」とは
文法 | ① 由(yau4)~到(dou3)… ② 由(yau4)~至(ji3)… ③ 喺(hai2)~到(dou3)… ④ 喺(hai2)~至(ji3)… |
---|---|
意味 | ~から…まで |
まず、「由」、「喺」、「到」、「至」という単語が上の表に出てきていますが、それぞれの意味は以下の通りです。
(1) 由~:~から。
(2) 喺~:~から。
(3) 至~:~まで。
(4) 到~:~まで。
今回上記表で①~④と「由/喺~至/到…」を覚えやすくするためセットで説明していますが、必ずしもセットで使う必要もなくそれぞれ単体でも使うことができます。本ページの最後のほうに単体で使った例文を紹介したいと思います。
また、「喺~」については「(初級06)喺 + [場所] : 場所を表す「喺」」で学習したように”~で”という場所を表す意味でこれまで使ってきましたが、実はもう1つ意味があり今回学習する”~から”という場所や時間の起点を表す意味としても使えます。ただ少し制限がありますので後で記載します。
それではまずは例文を使ってみていきましょう。ここでは一番よく使うパターン「由~到…」を使って例文を紹介したいと思います。
「由下個月一號至五號」の部分が今回の用法に該当する部分になります。意味としては「下個月一號(意味:来月の1日)」から「五號(意味:5日)」までという意味になります。このように時間に対して使うことができ、「由~到…」もしくは「由~至…」がよく使われます(使えないパターンもあるので後述します。)。
それでは次の例文を見てみましょう。
※この例文では「到」が2つ出ていますが、前半の「到」は”~まで”という意味で、後半の「到」は”着く”という意味の動詞です。
こちらは場所に対して使っています。この例文のように「由 + [場所1] + 到 + [場所2]」という形にすることで”[場所1]から[場所2]まで”と述べることができます。
「由」、「喺」、「到」、「至」について整理
先ほどは説明もなく例文を紹介しましたが、「由」、「喺」、「到」、「至」についてはそれぞれ制限や、使う時の条件がありますので以下の表に説明したいと思います。
広東語 | 意味 | 制限 |
---|---|---|
由~ (yau4) |
~から | ・特に制限無し。 |
喺~ (hai2) |
~から | ・場所に対して使う(制限あり)。 ・数字に対して使わない(ただ時間に対しては使用可。) |
到~ (dou3) |
~まで | ・特に制限無し。 |
至~ (ji3) |
~まで | ・特に制限はない(ただ、公的な場所や、かしこまって発言するときに使うことが多く、通常は「到」を使う。ニュースでよく聞かれます)。 ・場所に対して使えない。 ・数字や時間などに対して使う。 |
今回紹介する単語の組み合わせは
「由~到…」
「由~至…」
「喺~到…」
「喺~至…」
の4つのパターンで組み合わせることができますが、オールマイティなのは一番上の「由~到…」になります。
簡単にまとめると
・時間に対しては全て使える。
・「喺」は物を数える時などには使えない(時間に対しては使える)。
・場所に対しては基本的に「到」を使う(ニュースや大勢の前で発言するときなどかしこまった場では「至」を使うこともある)。
となります。
ただ「喺~」を場所で使う場合は制限があります。「喺呢度」、「喺嗰呢邊」、「喺呢度附近」など「呢度/呢邊」や「嗰度/嗰邊」を含む単語と一緒に使う場合は問題はありませんが、それ以外の場所を表す名詞や固有名詞だと若干違和感があります。ただ場所を表す固有名詞と一緒に使っても一応は通じます。香港でも小数派ですが、「呢度/呢邊」や「嗰度/嗰邊」を以外の場所を表す単語と「喺」を組み合わせて”〇〇から~”という意味で使う人がいること確かです。
場所に対しては基本的に「由」を使います。また「到」と「至」は数字や時間に対しては、例えば営業時間を述べる場合は「至」のほうがよく使われます。ただ他の”何時から何時まで出かけるよ”などと会話のときには「到」のほうがよく使われます。
以下にパターン別に使える場合と使えない場合の表を作成したので参考にしてください。△になっている部分は、常にこの言い方が適切なのではなく、先ほど説明したように「至」のニュースや、大勢の前で使う場合は問題ない場合や、または少数ながら「喺」を「呢/嗰」を含む代名詞以外と組み合わせて使う場合など必ずしも正解ではないものを意味します。
正誤 | 用法 | 例文 |
---|---|---|
〇 | 由~到… | 由呢度到嗰度 |
△ | 由~至… | 由呢度至嗰度 |
〇 | 喺~到… | 喺呢度到嗰度 |
△ | 喺~至… | 喺呢度至嗰度 |
正誤 | 用法 | 例文 |
---|---|---|
〇 | 由~到… | 由香港公園到中環站 |
△ | 由~至… | 由香港公園至中環站 |
△ | 喺~到… | 喺香港公園到中環站 |
△ | 喺~至… | 喺香港公園至中環站 |
正誤 | 用法 | 例文 |
---|---|---|
〇 | 由~到… | 由一月到六月 |
〇 | 由~至… | 由一月至六月 |
〇 | 喺~到… | 喺一月到六月 |
〇 | 喺~至… | 喺一月至六月 |
正誤 | 用法 | 例文 |
---|---|---|
〇 | 由~到… | 由十隻到二十隻 |
× | 由~至… | 由十隻至二十隻 |
× | 喺~到… | 喺十隻到二十隻 |
× | 喺~至… | 喺十隻至二十隻 |
それでは他の例文も作成したので見ていってください。
例文で練習しよう!
以降の各例文では今回学習した「由~到…」、「由~至…」、「喺~到…」、「喺~至…」の4パターンそれぞれで使えるかどうかを表に記載しています。〇が通常使われる、△は条件付き、もしくは少数派ですが使う人がいる、×は間違いを表しています。
正誤 | 文章 |
---|---|
〇 | 由~到… |
△ | 由~至… |
△ | 喺~到… |
△ | 喺~至… |
正誤 | 文章 |
---|---|
〇 | 由~到… |
△ | 由~至… |
〇 | 喺~到… |
△ | 喺~至… |
このように営業時間や乗車時間などスケジュール的な時間を述べる際は「到」より「至」を使ったほうがよいです。
正誤 | 文章 |
---|---|
〇 | 由~到… |
〇 | 由~至… |
〇 | 喺~到… |
〇 | 喺~至… |
スケジュール以外の時間の間を述べる際は「到」のほうをよく使います。またこの例文では「喺」を使っていますが、時間の場合は「由」のほうが使われます。
正誤 | 文章 |
---|---|
〇 | 由~到… |
〇 | 由~至… |
〇 | 喺~到… |
〇 | 喺~至… |
正誤 | 文章 |
---|---|
〇 | 由~到… |
〇 | 由~至… |
× | 喺~到… |
× | 喺~至… |
正誤 | 文章 |
---|---|
〇 | 由~到… |
〇 | 由~至… |
× | 喺~到… |
× | 喺~至… |
この例文は具体的な時間は述べていませんが、時間に関することを述べているので「喺」は使えないということに注意してください。
正誤 | 文章 |
---|---|
〇 | 由~到… |
△ | 由~至… |
× | 喺~到… |
× | 喺~至… |
他の例文(参考)
香港では日本でいう1階は「地下(dei6 ha6)」や「G(グランドフロア)」と呼び、日本で言う2階が香港でいう1階になります。香港で実際生活や旅行をするとわかるのですが、非常にややこしいです。
今回もお読み頂きありがとうございました。
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