《広東語》(初級46) ちょっと [動詞] する
- 2017/3/25
- 広東語(Cantonese), 文法, 初級
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今回は”ちょっと~する”という表現について学習していきたいと思います。この表現は広東語だと主に4つあるのですが、どれもそこまで大きな差がないので今回一度に勉強してしまおうと思います。
“ちょっと~する”という言い方
文法 | ① [動詞] + 一吓(yat1 ha5) ② [動詞] + 吓(ha5) ③ [動詞] + 一(yat1) + [動詞] ④ [動詞] + [動詞] |
---|---|
意味 | ちょっと [動詞] する |
①~④をご覧いただくと①と②、そして③と④がそれぞれ似ている形式に見えると思います。以前「(初級05)物を数える方法(基本的な量詞)」にて数を数えるときに「一(yat1)」は省略されるとお話しましたが、このパターンでも省略されていまいます。これら4つはいずれも言わんとしていることは同じです。
例えば”見る”という意味の「睇(tai2)」と組み合わせると以下の4つの方法で表現することができます。
①睇一吓(tai2 yat1 ha5)
②睇吓(tai2 ha5)
③睇一睇(tai2 yat1 tai2)
④睇睇(tai2 tai2)
この中で①~④は意味は同じなのですが、④ついては少しだけ子供っぽい、かわいい感じの雰囲気も含まれ、例えば子供が使ったり、大人が子供にやさしく話しかける時にも使われたりします。ただ、別に大人同士が使っても全然問題ありません。
これらを使った例文を見ていきましょう。例文は例1-1~1-4と4つありますが、どれも意味は同じなので日本語訳は例1-1にのみ記載します。
例1-2(動詞 + 吓):
例1-3(動詞 + 一 + 動詞):
例1-4(動詞 + 動詞):
※名牌(ming4 paai2):[名詞] 有名ブランド。ブランド品。
※手袋(sau2 doi2):[名詞] バッグ。鞄。
使用頻度と制限がある
これら4つの表現方法ですが使われる頻度が異なることと、一部制限があります。
使用頻度については以下の順番でよく使われます。
1:[動詞] + 吓
2:[動詞] + 一吓
3:[動詞] + 一 + [動詞]
4:[動詞] + [動詞]
3つ目と4つ目の同じ動詞を2回述べる表現より1、2番目のほうが比較的よく使われます。
また、4つ目の同じ動詞を連続で2回言う方法は動詞によっては全く使われない、使うと広東語ネイティブの人はおかしく感じるものもありますので、話すときは通常1もしくは2番目を使うとよいでしょう。
例文を使って練習しよう
それでは例文を聞いて今回の用法の使い方に慣れていってください。
この例文は4つどれを使っても問題ありません。この「等」はよくこの用法と一緒に使われます。
「食」は例2-3と例2-4の言い方は通常使われません。ただもし使ってしまってもは間違ってはいません。
「瞓」は特定の単語と組み合わさる場合を除き通常「[動詞]+[動詞]」の形はとりませんので例文は記載しないこととします。
「試」がよく組み合わさる
“ちょっと~~してみてよ”、”ちょっと~するの試してみなよ”という時に”試す”、”試みる”という意味の「試(si3)」がよく使われます。
例2-2:
例2-3:
例2-4:
※迪士尼樂園(dik6 si6 nei4 lok6 yun4):[名詞] ディズニーランド。
※機動遊戲(gei1 dung6 yau4 hei3):[名詞] アトラクション。
「試(si3)」は①~④のどのパターンでも表現することができますが、例2-1のように「試吓(si3 ha5)」の形で使用されることが一番多いと思います。回答はというと以下のように述べることができます。
例2-2(回答):
例2-3(回答):
例2-4(回答):
例えば例2-1の形式で質問された場合、2-2の形式で回答するのも全く問題なく別に質問された形式で返す必要はありません。回答の場合も例2-1の回答のように①のパターンが使われることが多いです。以下にもう一つ例文を紹介して終わりたいと思います。
※填(tin4):[動詞] (空欄になっている項目を記入することで)埋める。
※份(fan6):[量詞] 新聞や記入表、資料などに対して使います。
※表格(biu2 gaak3):[名詞] 申請書、申込書、アンケートなどの記入項目がある書類。
補足 その①:漢字
香港の人は「吓(ha5)」とは書かず「下」と書く人がほとんどです。読み方は同じです。
また、この”ちょっと~”するという表現は「先(sin1)」と組み合わさることが多いので、これはまた後程紹介したいと思います。
補足その②:複数の動詞を組み合わせる場合
こちらは参考程度に記載するため、今覚える必要はありません。もう少し学習が進んで空いた時間ができた際にもう一度目を通してみてください。以下の例文を見てください。
この例文の「〇〇〇〇〇」の部分にて、”わたしちょっと試着してみる”と広東語で述べる時、今回学習した”ちょっと~する”を使って色々なパターンで表現することができます。ただ、使えないパターンも多いので以下に使えるパターンと使えないパターンを紹介します。ちなみに”試着する”は広東語は「試」という動詞と、「着」という動詞を組み合わせて「試着(si3 jeuk3)」といいます。
〇:使われる形式。
△:間違いではないがあまり言わない。
×:間違い。
OK/NG | 文章 |
---|---|
◎ | 你試着吓啦。 nei5 si3 jeuk3 ha5 la1. |
◎ | 你試吓着啦。 nei5 si3 ha5 jeuk3 la1. |
〇 | 你試着一吓啦。 nei5 si3 jeuk3 yat1 ha5 la1. |
× | 你試一吓着啦。 nei5 si3 yat1 ha5 jeuk3 la1. |
◎ | 你試一試着啦。 nei5 si3 yat1 si3 jeuk3 la1. |
△ | 你試着一着啦。 nei5 si3 jeuk3 yat1 jeuk3 la1. |
◎ | 你試試着啦。 nei5 si3 si3 jeuk3 la1. |
× | 你試着着啦。 nei5 si3 jeuk3 jeuk3 la1. |
また、通常”試着する”という言葉は「試着(si3 jeuk3)」と言い「着試」とは言いません。
今回もお読み頂きありがとうございました。
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