香港の公用語ってなに?

香港で話される言葉

香港で暮らし始めてから、街中でも買い物するきやちょっとした会話でも香港の人から中国語の普通語で話しかけられることも多くなってきました。以前の「「広州語」と「広東話」」の記事で広東語と広州語について書きました。では香港の法律では公用語には「広州語」と書いてあるのでしょうか、またその他の公用語はどのように記載されているのでしょうか。ということで今回は香港で使用される公用語について書きたいと思います。

香港の公用語

現在の公用語に関する記載は記載内容は「中国語と英語が香港の法律上で定める公用語」とあります。それ以外には記載がありません。

そのため法律上、中国語と英語が香港の公用語となります。広東語、普通語のことについては触れていません。ただ中国語(中国語を意味する「中文」と記載されています)とだけ記載があるのみとなっています。香港の公用語は英語、広東語、普通語とききますが、実は法律上は英語と中国語だけなのです。実はこの中国語の解釈が難しいかもしれませんが、中国語と書かれている以上、広東語、普通語だけではなく他の中国語の方言も対象となると考えることもできます。

では、なぜこのような記載になっているのでしょうか。根本的に広東語は中国語の一つの方言であって、普通語も中国語の標準語なだけであって(言語としてはかなり差がありますが)中国語の中の一つということにつきると思います。関西弁も東北弁も日本語であるのと同じ考え方だと思います。なので法律に中文って書いてあるのはよくよく考えると当たり前のことなのだと思います。また、法律に広東語を公用語として記載するとなると、広東語という定義をはっきりしなくてはならなくなってしまいます。例えば大阪弁と京都弁、標準語と東京弁何が違うの?という質問にはっきりと答えられる人はいないと思います。どこからどこまでが大阪弁、京都弁とはっきりと区別できない部分があるからです。そういうこともあって広東語も同様にはっきりと定義をするのが難しいため、中国語という記載をしているのだと思います。

ただ、香港政府の窓口や公共性の高い会社などは英語、広東語、普通語それぞれで対応していること、「両文三語」という教育方針から事実上の公用語はこの3つといってよいでしょう。

補足ですが漢字は繁体字を使用すると法律で定められています。簡体字で見れる公的機関の資料もありますが、あくまで法律上は繁体字のみです。

両文三語(繁体字:兩文三語)

「兩文三語」という言葉があります。これは香港の政府が示した教育方針です。現在はこれに基づき教育が行われています。両文は英語と中国語の書面語、三語は英語、広東語、普通語の口語を示しています。

普通語と広東語は口語の際はかなり差がありますが、書面語は(多少差はありますがほぼ)同じなのです。広東語は書面語には用いられず、書面に書く際は普通語とほぼ同じ書き方をするためです。そのため「三文」ではなく「兩文」となっています。逆に話す言葉は大きく異なります。このことから書く方面、話す方面をわけて兩文三語となっているのです。

両文三語についてはまたの機会に改めて書きたいと思います。

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香港の人の母語

事実上公用語になっている言語が3つありますが、ではどれが一番母語としての割合が高いかというと広東語が圧倒的な割合を占めているといわれています。では、実際どれくらいの人間がどの言語を母語としているのか数値で知りたいですよね。今年2016年2月に香港特別行政区政府の実施した調査によると以下のようになっています。

年齢 6-14歳 15-24歳 25-34歳 35-44歳 45-54歳 55-65歳 合計
人数(単位:千人) 485.4 777.1 962.8 1027.9 1189.3 1181.0 5623.4

広東語 89.3 % 91.8 % 85.8 % 83.0 % 89.7 % 90.0 % 88.1 %
普通語 2.7 % 3.0 % 5.6 % 6.5 % 3.1 % 2.1 % 3.9 %
その他中国方言 1.7 % 2.8 % 4.2 % 4.5 % 5.9 % 3.7 %
英語 3.8 % 0.6 % 1.8 % 2.5 % 0.8 % 0.5 % 1.4 %
その他欧州地域言語 0.8 % 0.3 % 0.3 % 0.3 %
フィリピン語 0.5 % 0.4 % 0.2 % 0.3 %
インドネシア語 0.5 % 0.3 % 0.3 %
その他アジア地域言語 3.3 % 2.3 % 2.5 % 2.4 % 1.2 % 0.8 % 1.9 %
その他
※政府統計處 社會統計調查組 2016年02月 発表資料「Use of language 」より引用。翻訳Hong Kong Vison。

 
年代別に結果がありますが、平均すると88.1%、約9割近くの人が広東語を母語にしています。

気になるのは25-44歳までの人の英語が母語の人、普通語が母語の人の割合が他の年代に比べて高い結果になってます。この調査は香港に住んでいる人が対称なため外国籍の人も該当します。この年代の人は所属する会社・機関から香港に派遣されて駐在している外国人・中国人の方が多く、そのためこの年代だけ広東語が母語の人が他の年代に比べて5%程度低くなっていると思います。

広東語を覚えると香港の人の9割の人とコミュニケーションができてしうまうんですね。母語ではないけど広東語を理解できるという人は省かれているので実際に広東語でコミュニケーションできる人を含めるともっと多いでしょう。

今回もお読み頂きありがとうございました。

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